Main BACK >>
第51回護憲大会参加報告

第51回護憲大会参加報告                          2014年11月10日記
        長良川のほとりを胸に刻む
                          金田小夜子

 日程や会場の都合で、中々実現しなかった「護憲大会」参加が、今回漸く実現した。
お世話になった関係者の皆さんには心から感謝している。
雨天を気にしながらの行程だったが、初日で解消。最終日は快晴に恵まれ、紅葉を愛でる余禄もあり、持ち切れない酒肴まで手にして(笑)、無事岐路に着いた。

 開会総会2,000人、デモ行進1,200人、分科会1,000人、閉会総会700人の参加を得て、岐阜市の長良川国際会議場を始め各会場で行われた大会のテーマは、「『戦争をさせない』私たちは平和主義を、そして命を守ります」だった。
 憲法理念の実現をめざす大会にとっては時宜に適っていたが、現実の政治状況はもっと緊迫しており、私には「ゆるキャラ」ならぬ「ゆるスロ」に思えた
「戦争をしない!風前の灯となった平和主義と命を守るために」と変更せねば。



 初日のシンポジストは、既知の闘志溢れる正義漢の内田雅敏弁護士。博覧強記で機関銃のような弁舌に圧倒されつつ、今ここにある危機を看過してはならないと実感できるシンポジウムに、充実・納得の時を過ごした。
 
雨上がりの中、河川敷までのデモ行進は心での参加に留めて(笑)、暫し休憩。



宿泊は大垣市とのことで40分かけて移動。県内から参加した8人の仲間との交流会に臨んだが、観察型(笑)の私も打ち解けて歓談できる宴だった。

 我々女性二人が選択した第3分科会は、「歴史認識と戦後補償」がテーマで、座長は奇しくも又、内田弁護士。幸運を独り占めした私は、己の無知を反省しながら、流れるような解説の理解に汗を流した(笑)。
 
 午後の催しは遠慮して岐阜駅周辺を散策。幅広い道路や立体交差の整った駅舎に感心し、農業まつりの店を覘き、珈琲をすすりと岐阜の秋を堪能した。この夜は自由徘徊が許されたので、ワインと洋食で洒落ることができた。
  
 最終日は歓迎の列に迎えられ、4人の特別提起を拝聴。特に沖縄の辺野古基地建設阻止とオスプレイの配備反対闘争は喫緊の課題であり、今年二月に辺野古と高江を訪れた私には、苦痛と共感に満ちた報告であった。

 来年の開催地は青森県と発表された。一年後の11月に、現政権がどの様な相貌をして存続しているか私には予測ができないが、全国から集った平和を求める護憲の士が、強固な意志を持って各々の務めを果たすなら、必ずや現在の苦境を打開できる、否、打開しなければならないと改めて深く胸に刻んだ大会だった。

 長良川に放たれる利口な鵜に恥ずかしくないように!


くるま座 : 03:47 : comments (0) : trackback (x)
 『誤解だらけの沖縄・米軍基地』輪読会報告と御礼 半沢英一

『誤解だらけの沖縄・米軍基地』輪読会報告と御礼
                               半沢英一


 くるま座・隔週金曜夜・輪読会は4月18日、20番目のテキスト屋良朝博『誤解だらけの沖縄・米軍基地』を3回目で読み切りました。参加者はのべ28名、1回平均9名強でした。お忙しい中ご参加いただいた皆様にテューターとして厚く御礼申し上げます。



 『誤解だらけの沖縄・米軍基地』の最大の眼目は、在沖米軍の7割を占める海兵隊という軍種の性格から「沖縄に海兵隊基地のあることが対中国の抑止力になっている」という多くの日本人が刷り込まれている命題が、まったくの幻想であることを実証的に論証していることです。『世界』5月号で『誤解だらけの沖縄・米軍基地』の著者・屋良さんが、辺野古の基地移設反対住民テントに「中国の脅威をどうするんだ」怒鳴り込む人がいると紹介しています。何も考えずに巷間言われていることを真実と思い込み、それに振り回されている人は残念ながら沢山、沢山すぎるほどおられます。そういう人を一人でも少なくすることが本書の主目的なのだと思われます。

 結局、沖縄の基地問題から鮮明になるのは、日本本土の沖縄差別なのであり、本書はまた私たち本土の人間の責任をも、暗黙のうちに問いかけてやみません。また本書は、海兵隊の性格から考えた、本土への基地移転なしで沖縄から海兵隊基地をなくす解決私案をも提示しています。私には屋良さんの案は、勇気ある政治家が主導すれば、全面的撤退はともかく普天間の撤退ぐらいはできるもののように感じられました。

 今回の輪読は、その前に沖縄を訪問した人や、映画「標的の村」を見た人などに、沖縄の基地問題がよく分かったと好評でした。短期間でしたが充実した輪読会ができたと思います。

 なお、この隔週金曜夜・輪読会も6年にわたり続けることができましたが、20冊目のテキストという切りの良い処で一応区切りを付けさせていただきます。

しばらく休みをとった後で同様の試みを、あるいは別の形式で再開したいと思っています。これまでご参加いただいたすべての方に、テューターとして重ねて厚く御礼申し上げます。


 なおこれまでに読んだ20冊のテキストを参考までに掲げさせていただきます。

1 内橋克人『悪夢のサイクル ネオリベラリズム循環』文藝春秋
  2008.10.17~2009.3.6(10回)
2 アマルティア・セン著、細見和志訳『アイデンティティに先行する理性』関西学院
  大学出版会
2009.3.20~同5.1(4回)
3 中塚明『現代日本の歴史認識 その自覚せざる欠落を問う』高文研
  2009.5.22~同8.21(7回、途中まで)
4 脇田滋『労働法を考える』新日本出版社
  2009.9.4~2010.2.11(11回)
5 海野福寿『韓国併合』岩波新書
  2010.3.5~同9.10(12回)
6 宇沢弘文・内橋克人『始まっている未来 新しい経済学は可能か』岩波書店
  2010.10.8~2011.1.28(8回)
7 樋口陽一『四訂 憲法入門』勁草書房
  2011.2.4~同4.15(6回、途中まで)
8 西尾漠『新版 原発を考える50話』岩波ジュニア新書
  2011.5.6~同6.17(4回、途中まで)
9 安斎育郎『増補改訂版 家族で語る食卓の放射能汚染』同時代社
  2011.7.1~同10.14(8回)
10 柳澤桂子『いのちと放射能』ちくま文庫
   2011.10.28~同11.18(3回)
11 中野剛志『TPP亡国論』集英社新書
   2011.12.16~2012.3.2(6回)
12 勝又進作画、古関彰一原作・監修『劇画 日本国憲法の誕生』高文研
   2012.4.20(4回)
13 第三書館編集部編『ハシズムは沈むか』第三書館
   2012.5.11~同6.22(4回)
14 安田浩一『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』講談社
   2012.7.6~同11.2(8回)
15 孫崎亨『日本の領土問題 尖閣・竹島・北方領土』ちくま新書
   2013.1.11~同3.29(6回)
16 馬場朝子・山内太郎『低線量汚染地域からの報告 チェルノブイリ26年後の健康
被害』NHK出版
2013.4.19~同6.28(5回)
17 樋口陽一『いま、「憲法改正」を考える』岩波書店
   2013.7.12~同9.6(5回)
18 林博史・俵義文・渡辺美奈『「村山・河野談話」見直しの錯誤』かもがわ出版
   2013.9.20~同11.1(3回)
19 金重明『物語 朝鮮王朝の滅亡』岩波書店
   2013.11.15~2014.2.14(6回)
20 屋良朝博『誤解だらけの沖縄・米軍基地』旬報社
   2014.3.14~同4.18(3回)



くるま座 : 15:06 : comments (0) : trackback (x)
「市民の政策研究会」 緊急声明    今こそ98条と12条の旗を高く掲げよう

   今こそ98条と12条の旗を高く掲げよう
   ― 特定秘密保護法の無効を広く国民に訴える ー
                           市民の政策研究会「くるま座」 
 

                   1
12月6日夜、空前の反対世論の盛り上がりと、国会を包囲する1万5千の市民の抗議を無視し、「稀代の悪法」特定秘密保護法が参議院で強行採決され「成立」した。



 これだけ広範な世論の反対を押し切って「成立」した法律があっただろうか。パブリック・コメントの77%が反対だった。朝日、毎日、北海道新聞、東京新聞など、圧倒的多数の新聞が社説で反対を表明した。日弁連、全国保険医団体連合会、日本ペンクラブ、福島県議会(全会一致)、特定秘密保護法に反対する学者の会(ノーベル物理学賞受賞者・益川敏英氏、同化学賞受賞者・白川英樹氏他2006名)、アムネスティ・インターナショナル日本など、膨大な数の団体が反対を表明した。藤原紀香、吉永小百合、大竹しのぶといった政治的発言をめったにしない大物芸能人を含む、これも膨大な数の個人が反対を表明した。国民の8割が反対、あるいは慎重審議を求めていた。
そして安倍政権は、衆参両院で与党の圧倒的議席を有しながら、慎重審議のポーズをとることさえできず、誰が見ても無理な短時間、無理な手続きで衆参両院の強行採決を行った。そこには、単なる「数のおごり」だけではない、彼らの自信の無さ、後ろめたさ、恐怖と焦りが現れている。


                   2
 そもそも特定秘密保護法は成立したのか。

 特定秘密保護法はいわゆる特定秘密を国会に提供する権限を政府にあるとする(附則10条)。日本国憲法41条(国会の最高機関性)、62条(国会の国政調査権)に違反している。「特定秘密」の範囲は曖昧で、罰せられる行為も「共謀・教唆・扇動」と曖昧である。憲法31条(罪刑法定主義)に違反している。「テロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。・・・)」(12条)という驚くべき文言がある。石破幹事長の「デモはテロと本質的に変わらない」という発言は「失言」ではなく、法律の文面に則したものなのだ。憲法21条(表現の自由)に違反している。「特定秘密」に関連する人間および親戚は「適正調査」を受けることになるが、調査項目の中には国籍および過去の国籍も含まれる。憲法14条(人種を含む社会的関係における差別の禁止)に違反している。ざっと見ただけでも特定秘密保護法は憲法違反オンパレードの法律である。

 日本国憲法98条1項は、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部はその効力を有しない」ことを宣言している。したがって特定秘密保護法は憲法上無効である。                 3




 特定秘密保護法に対する反対は国際的広がりも見せている。
 ニューヨーク・タイムズは社説で反対したし、日本外国特派員協会も反対した。有名な国際NGOヒューマンライツ・ナウも反対したし、国連人権弁務官も反対した。
 また特定秘密保護法は、世界人権宣言第19条(情報を受け伝える権利)、日本も批准した国際自由権規約第19条(同前)に違反している。国籍・前国籍の「適正調査」は、日本も批准した人種差別撤廃条約に違反している。
 さらに国家秘密の国際標準とされるツワネ原則は、人道・人権にかかわる事実は秘密にしてならないとし(原則10)、何が秘密でなぜ秘密にするかの説明責任が政府にあるとし(原則4)、一般市民やジャーナリストを罰してはならないとしている(原則47)。特定秘密保護法は、これらツワネ原則の肝要部分すべてに違反している。
 日本国憲法98条2項は「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」としている。特定秘密保護法は、この視点からも憲法違反であり、したがって98条1項より無効である。
                 4
 特定秘密保護法「成立」後、共同通信が実施した緊急世論調査によれば、同法を修正・廃止せよという回答が82%に及んだという。また安倍内閣の支持率も47.6%と前回から10.3ポイント急落したという。
 いわゆる破防法(1952)は、大きな国民的批判を押し切って成立したという法的威信の低さゆえに、オーム事件にすら適用することができなかった。特定秘密保護法の威信の低さは、破防法の比ではない。また、個別の案件に対し多くの違憲訴訟が行われ、そこでの勝利も期待できる。国際世論も反対する我々の味方であり、同法を無効とし廃止に追い込むことは十分可能であり、またそうであらねばならない。
 来春には「人類と未来に背を向け、ひたすら「美しい日本」に引きこもろうとする」安倍晋三路線の総仕上げ、軍事の教育への介入(第3条2項)や米軍との自由な軍事行動(第10条)を謳った国家安全保障基本法案が上程される。特定秘密保護法「成立」に落胆する必要はないし、またそんなことをしているときではない。
 日本国憲法12条は「この憲法が与える自由と権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」としている。今こそ日本国憲法98条と12条の旗を高く掲げ、すべての国民に特定秘密保護法の無効と、日本国憲法の主権在民、基本的人権、平和主義という大原則の護持を、広く呼びかけるべきときなのだ。    


参考

第四十一条  国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

第六十二条  両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

第三十一条  何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
○2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

第九十八条  この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
○2  日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

第十二条  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。



くるま座 : 05:44 : comments (0) : trackback (x)
『「村山・河野談話」見直しの錯誤』輪読会報告 半沢英一


 くるま座隔週金曜夜輪読会は、第18番目のテキストである林博文・俵義文・渡辺美奈『「村山・河野談話」見直しの錯誤』かもがわ出版を、第3回目の11月1日で読み切りました。



参加者はのべ24名、平均8名でした。お忙しい中ご参加いただいた方たちに、テューターとして厚く御礼もうしあげます。

 上掲書で簡潔に論じられていることですが、日本軍従軍慰安婦(正確には日本軍性奴隷)問題に関して確認されるべきことは次の四点だと思われます。

 第一に、安倍晋三氏や多くの日本国民が思考停止のいいわけにしている「軍が直接関与した強制連行の例はない」ということは、恥ずかしい問題のすり替えでしかないということです。先にこの輪読会の案内でも述べたことですが、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に拉致された人々の多くは騙されて拉致されました。問題の本質は拉致の手段ではなく、拉致以後の奴隷的拘束にあったはずです。従軍慰安婦問題も最初の連行手段が問題の本質ではなく、その後の奴隷的拘束が問題の本質です。(狭義の)強制連行があったか否かで思考停止ができる人たちは、自分の知性の水準を深く恥じるべきなのです。

 第二に、(狭義の)強制連行は、インドネシアのスマランで抑留されたオランダ人家族から、若い女性を日本軍将校らが選び、母親たちの抗議と本人たちの拒否・悲鳴を無視して無理やり慰安婦(性奴隷)にした有名な「スマラン事件」など、日本軍占領地で行われたことが、公文書(オランダ政府報告書、アメリカ海軍裁判記録等)に記録されています。朝鮮半島や台湾などの旧日本植民地では過酷な植民地支配があり、(狭義の)強制連行など不必要だったことにも思いを致さねばなりません。

 第三に、慰安所に収容された女性たちが奴隷的拘束下におかれていたことには、膨大な証言があります。それは拉致された本人たちのものだけでなく、いやがる女性の手足をベッドにしばりつけて犯したといった日本軍兵士の証言さえあります(総山孝雄『南海のあけぼの』)。アメリカには多くの進化論否定者がおり、博物館に山とある化石という進化の証拠を見ようとせず「証拠を見せろ」という決まり文句(自分が考えたわけではない九官鳥的口真似)を繰り返しています(リチャード・ドーキンス『進化の存在証明』)。南京大虐殺や日本軍性奴隷についても、同じような状況が見られることに人類のある種の性向を学ばなければなりません。

 第四に、従軍慰安婦(日本軍性奴隷)を問題にしているのは韓国と中国だけではありません。従軍慰安婦を性奴隷制度とする規定は、国連人権委員会クマラスワミ報告(1996)など国連を中核として行われたものです。それで慰安婦問題が国連の少数の知識人によって起されただけと短絡してはなりません。先に述べたようにインドネシアとオランダ、そしてフィリッピンなどにも被害者はいますし、「親日」の台湾国会も自国の従軍慰安婦に対し、日本の謝罪と補償を全会一致で求めています(2008)。日本の従軍慰安婦問題は、女性の人権確立にかかわる世界共通の問題ということが(日本以外の)世界の常識になっているのです。

 さてドイツの戦後責任のとりかたは、世界から一定の敬意をはらわれています。一方、日本は今、世界からどのような目でみられているか、短絡的自己正当化ではなく、つらい現実を見つめる必要があります。オバマ政権は、「河野談話」を見直すことになれば、アメリカ政府としても何らかの具体的対応をとることを表明しました(2013.1.6)。それ以後、安倍政権はこの問題について表立った動きをしていません。しかし政権の頭の中身がそのままだということを残念ながら疑うことはできません。引き続き日本の歴史認識問題について、市民の学習・啓発が必要だと思われる所以です。
     


 さてくるま座輪読会は第19番目のテキストとして金重明(キムチュンミョン)『物語 朝鮮王朝の滅亡』岩波新書2013を選び、11月15日(金)19時(開場18時30分)から輪読を開始します。



 金重明さんは歴史小説家、済州島でモンゴルに抵抗した高麗軍・三別抄を描いた『抗蒙の丘』、秀吉の朝鮮侵略を描いた『叛と義と』などの歴史小説の他、『13歳の娘に語るガロア理論』など数学の本も出しておられます。ブログで拙著『雲の先の修羅』(今回の『物語 朝鮮王朝の滅亡』でも主要参考文献に挙げられています)を取り上げていただいた際、歴史小説家が数学書を出すのだから、数学者が歴史小説批判を書いてもおかしくないと書かれていました(笑)。

 金さんは『物語 朝鮮王朝の滅亡』の序文において、自分は在日二世だが「愛国心」なるものはかけらもない、愛国心なるものは近代に生まれた迷妄であることを確信しているからだとラディカルな立場を明らかにされています。上述のブログにおいて私が『坂の上の雲』は「アイデンティティの牢獄」だとしたことを受け、韓国人にも「アイデンティティの牢獄」にある人がいるとされていたことを思い出しました。

 『物語 朝鮮王朝の滅亡』はもちろん韓国併合で終わるのですが、第二十一代・英祖から物語を説き始めています。英祖の孫が名君として名高い正祖(イ・ソジン主演で人気を博した韓ドラ「イ・サン」のモデル)で、『物語 朝鮮王朝の滅亡』前半は正祖のもとでの近代化とその挫折を、韓国が植民地化された遠因として鮮やかに描いています。

 くるま座輪読会はかつて海野福寿さんの『韓国併合』を第5回テキストとして輪読したことがあるのですが、同書は「韓国併合は当時の国際法では合法」という本文の記述と整合するとは思えない唐突な主張を行ったり、韓国併合に反対し大逆事件で殺された孝徳秋水を無視したり、かなり問題のある歴史書でした。
 『物語 朝鮮王朝の滅亡』の後半では海野『韓国併合』とはまた別の歴史が読めると思います。

 多くの方の輪読会へのご参加を期待してやみません。


くるま座 : 06:50 : comments (0) : trackback (x)
 雨ニモ負ヶズ きれいな畝に感動のため息!

   雨ニモ負ヶズ きれいな畝に感動のため息!
──くるま座農園作業レポート──
                  
                金田小夜子



やりました、くるま座!6月15日、起死回生の農園開設。


2013年5月19日の「くるま座農園」 草茫々の荒れ地・・・
さあ、どうする



朝9時前、雨が降っている、誰だ! 雨男は、これが今の私たちの状況、昼すぐにははれるるといいな! 

精鋭13人(一人は高みの見物でしたが…笑)の奮闘で、草刈から土起こし、畝作りまでを何と4時間で成功させました。この日だけよりによって雨、しかも篠突くほどの強さに全身濡れそぼっての作業は、
まさしく「雨ニモ負ヶズ」の精神でパワー全開の感動的体験でした。






 崖の上から耕耘機を畑に入れる。本当にこの崖から下におろせるのかと心配になったが、さすが、長年のキャリア、うまいものだ



 半分以上は初心者、おっとり刀で出陣のプロから手ほどきを受け、原始的な農機具と近代的な芝刈り機や耕耘機をうまく組み合わせながら、ひたすら汗を流しました。機械にはまって猛進する若者、手抜きせず鎌や鍬鍬に挑戦する中年、黙々と草や石ころを運ぶ高年者と、年齢や体調に合わせて自然に各々の分担が決まっていきました。

 力仕事が難しい我が身を恥じながら、参加者の動きを見つめ追い続けていた私は、飽くことなく尊敬を込めてその点景を楽しませてもらいました。飲料水、茶菓子、弁当の用意しかできなかったけれど、心は共に土に寄り添い、草を運び、畝と戯れていました。報告に添えて皆さまに献呈する短歌を口ずさみながら。

 昼食は、文字通り「くるま座」になってのカツ弁当。


空腹に勝る美味は無し(笑)で我慢してもらいましたが、折を見てのオープン祝いには、アルコール&海山のご馳走を用意しますので、乞うご期待を(?)。山を越えた作業は、地均しと畝作りの完成コースに突入し、かなり疲れを覚えながらも、最後のひと踏ん張りが待たれることになりました。


森さん、耕耘機に挑戦!さすが、野球で鍛えた体、暴れ馬をうまく使いこなす

そして午後2時半、遂に畑の真ん中にきれいな5つの畝が浮かび上がりました。感動しつつ目を凝らし、拍手喝采の瞬間でした。

手前の方は自由栽培地、後ろはまだ未完成ですが、17日の朝、畝には早速薩摩芋の苗を植え、小松菜と二十日大根の種を蒔くことに決定し、帰宅の途に着きました。





皆さま本当にお疲れ様、そして有難うございました。

今後は、成長一路の野菜のために雑草取りや水やりが待っていますが、収穫まではしばし余裕もあります。お花やその他の野菜を植えたい方は、是非ご連絡下さい。未完成の畑も手入れを待っています。畑のプロを交えて一度、くるま座農園会議を開きたいものです。これから参加のメンバーも大歓迎、福島に想いを馳せて収穫まで頑張りましょうね!


出迎への 篠突く雨を恵みとし 草刈る仲間勇みて散りぬ

舞ひ降りて 門出祝ふか白蝶の 君が望みし花蜜いつぞ

己が任 いつしか分かち黙々と 続けし内に我も入りたく

円陣を 作りて食める昼餉こそ 我らめざせし「くるま座」の夢

教へ乞ふ 先達囲み選びしは 二十日大根・唐芋・青菜

濡れそぼち シャツ重けれど充ち足りて 足取り軽く笑み絶へぬ帰路





6月18日

朝7時から初めて畑に種が蒔かれー小松菜、サツマイモが植えられました!!












諸兄姉の参加を待っています!

 くるま座農園に関する問い合わせ先   森下 090-3766-2364

くるま座 : 06:33 : comments (0) : trackback (x)
くるま座
カレンダー
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
<<  2017 - 03  >>
新着記事
カテゴリ
アーカイブ
プロフィール
その他
POWERED BY
POWERED BY
ぶろぐん
DESIGN BY
ブログンサポート
LOGIN
USER ID:
PASS:
Mode: ゲストモード
検索